式 内 社  宮前霹靂神社 みやさきかんとけ

祭  神 : 宮前霹靂神
鎮座地:奈良県五條市西久留野町416

西久留野の高所にあって、東方大峰山を望み得られる。この社名の如く雷神をまつり、延喜の式内社である。
しかし伴信友や度会氏の『神名帳考証』では、御山村の若宮雷神に当てている。これは式内の火雷神社と混同したものであろう。
『大和志』、『大和名所図会』には西久留野に紹介されているが、創祀・由緒は不詳である。
井上皇后が当社に祈願して荒坂で皇子を産まれたと伝えられ、土俗に産屋明神と称し、安産を祈願し妊婦の参詣が多い。
神殿は春日造一間社、屋根檜皮葺で、社前に木造狛犬一対を置く。拝殿は平屋造瓦葺で前方に石塔一対がある。
本殿の向かって右に流造檜皮葺の春日神社、拝殿の前方向かって右方に春日造檜皮葺の桜木神社がある。
例祭は10月16日であったが、改めて10月23日になった。
祭日に渡御還ってくると、のろしを上げ、これを合図に御山村では火雷神社の渡御が発したという。
なお祭りの当日には氏子の間ではショウガ酒を飲む風習がある。
             ―五條市史―
本   殿
拝   殿
正面奥に見えるのが 拝  殿
神社へは、ゴルフ・コース茶店の横を上って行く 北側下方、五條文化博物館



 かみがみのましますもり  続・神々の坐す杜 33.平成19年12月11日掲出     戻る