続・神々の杜

 式内社 跡部神社(路部神社)あとべ
(元・阿刀大神)
祭 神:天照皇大神 伊弉冉尊大神
鎮座地:大阪府八尾市亀井町2丁目
JR関西線・久宝寺駅南西約700m



本 殿(左側面より撮影)

河内国渋川郡鎮座の当社は、祭神、由緒等詳らかならずも、古よりこのあたりに居住していた阿刀連一族が、その祖神阿刀大神を奉祭したのを、その創始と考えられる。後に天照皇大神、伊弉冉尊大神を合祀したようである。

拝  殿


大阪府神社名鑑では、「当社は延喜式内の神社であるが、創建の年月および御祭神は詳らかでない。しかし此の地は古の跡部郷であり、阿刀連がその祖神を祀ったものであろうと伝えられている。明治五年四月に天照皇大神、伊奘冊命を合祀した…」などとある。
当社の由緒によれば、
創建年代・祭神ともに不明も、当地は昔より跡部郷といわれ、この辺りに居住していた阿刀連一族が、その祖神を祀った社と伝えられている。明治5年4月太政官符により天照皇大神と伊奘冉大神を合祀せられというようにあり、主祭神は阿刀連の祖神・阿刀連大神という。
『新撰姓氏禄』の左京神別上の項に「阿刀宿彌 河内国渋川郡跡部郷。摂津国神別の項には「阿刀連 河内国渋川郡跡部郷」とある。
このあたり一帯は古代より阿刀氏一族の本貫地であったようだ。

阿刀(跡)といえば、弘法大師・空海の母方の氏は「阿刀氏」だった。この渋川郡跡部郷が阿刀氏の本貫地であったとすると、空海の生母はこの地の出身かも知れない。すれば空海の生まれた時代は妻問婚の時代なので、或いは真魚(空海の幼名)はこの地で育ったとも考えられる。

     
境内正面入口  社名石碑  御神木の楠 



かみがみのましますもり  続・神々の坐す杜  58.平成23年2月1日    
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