谷川俊太郎と石原慎太郎

谷川俊太郎:昭和61215日生まれ / 石原慎太郎 : 昭和7930日生まれ

 

「二十億光年の孤独」この一連の詩を私が見つけたのは昭和43年のことである。
書店でふと手にした『谷川俊太郎詩集』の中であった。
その時の感動を、後に自分が立ち上げたホームページに綴っている。

平成135月「祈りとは」 http://www.yasaka.org/KOBO/inori_001.htm

この詩集には「谷川俊太郎の中の僕」と題した石原慎太郎氏の寄稿文が載せられている。
谷川氏の詩集を読んで、その詩に魅了され、石原氏の寄稿文を読んで氏のファンになった

この寄稿文の一部を抜粋して載せておく。

――――僕が目にしたものは、まさしく僕の心の内にある心のうただった。
「二十億光年の孤独」は、僕の心の中にあった、未だだれにも知られざる、僕という、かけがえのない個性の孤独だった。そして僕は、「現代」という人間たちの世界に向かって、二十億光年の距離から輝いて、やがてその光をとどかせようとしているのだと、一人で信じていた。
「二十億光年の孤独」いったい誰が僕自身の心の内を、こんなにあざやかなことばで
表現しえただろうか。
ネロという、愛されて死んだ子犬への追憶にこめられた、伸び盛りの少年の短い過去への愛惜と、これからやってこようとしている、過去に比べれば膨大な未来への戦慄に、僕はわけもなく共感できた。―――以下略。

そして時が経ち、平成14年秋に大阪で憧れの詩人に逢う機会を得た。

その時に、その古い詩集に署名してもらったのが以下の写真である。








掲出:平成29年9月7日  丸谷いはほ 戻る